2012/05/15

アンテロープ・キャニオン (Lower Canyon) アリゾナ州

前回に引き続き、アンテロープ・キャニオンのりポートである。

Upper Canyonは、ツアーを掲げている会社が数社あるし、見学はガイドについていけばできる。
Lower Canyonツアーを組んでいる会社はないのか、Upperに比べると、ものすごくマイナーなのだ。

Upperの駐車場から、道を挟んで反対側にしばらく車を進めると、Lower専用駐車場が見える。
ナバホ族の許可料というのが6ドルあるのだが、これはUpperのツアー料金に含まれているので
Upperをすでに見学した場合は、そのレシートを見せればここで再び許可料を払う必要はない。
ただ、許可料の他に大人20ドル、7歳から12歳の子供12ドルの見学料を払う。


Lowerの見学は、かつては自由にできたというのだが、現在はナバホ族のガイドが必要になる。
料金を払うのは掘っ立て小屋のような小さな建物で、ガイドはナバホ族の十代と思しき少年だ。

Upperの中は見学者を乗せたトラックが何台も行き来するほど混雑していたというのに
こちらはガラガラである。Upperだけを見て帰ってしまう人がほとんどなのではないか...

20人ほど集まったところで、ガイド君が元気にいう。
「じゃ、出発するよ~!」





最初に見せてくれるのは、なんと、追悼碑。


実は、ここLower Canyon、1997年に鉄砲水により11人が亡くなっているのである。

...大自然を甘く見てはいけないのだ。



料金所を後に、乾燥した大地の上をほんの5分ほど歩くと、Lower Canyonの入り口が現れる。


...はい? 

う、ウソだろ~~~~?!?!?!

入り口って、こんな大地の裂け目から入るわけ???

この写真だとこの入口の大きさがわかりにくいと思うので、Wikiから写真を拝借。↓↓


ええええええ?! って思うでしょ? (^_^;)

私だって思いましたよ!! そもそもアメリカ人なんてかーなーりのおデブちゃんもいるだろうに。
そういう人はここから入るときにすでにつっかえたりしないのだろうか?

足元に気をつけながら、カメラを砂の壁にこすらないように亀裂の中に入り込む。
中には、一応階段のようなものが設置されてはいるが、降りていくのは決して容易くない。


中は...やっぱり美しかった。^^
けれどここはやっぱり大勢の観光客が芋洗い状態で押し寄せてはいけない。
いや、無理であろう、そんなにたくさんの人が一度に入り込むのは。


みんなが無事に降りてきたことを確認したナバホ族の少年ガイド君は笑顔でいった。

「Welcome to my world!」(僕の世界へようこそ!)



Upperに勝るとも劣らないLowerの世界。

あれだけたくさんの人がUpper Canyonに出向いているのに、こちらはガラガラだ。


そして...通路というか、歩ける部分が狭い!
Upperでも、狭くなっているところでは、人がやっとすれ違うことができるほど...というのはあった。


ところが、こっちはそれどころじゃない。
片方の靴がやっと地面に着けられるほどの幅しかないところがどんどん出てくるのである。


ナバホ少年は、ここでガイドとして働き始めてまだ半年程度だそうだが、この場所を大変に愛しているのが伝わってきた。
それと同時に、ネイティブアメリカンであるということも誇りに思っているのだなぁと思った。
自分の血を愛し、自分の祖先らが愛してきた場所を、愛す。なんだかいいなぁ、そういうの。


それにしても...

どんどん道は狭くなるよ...(笑)


そして、階段が多いのである。
手すりがある階段ばかりではないので、赤茶けた砂の壁に手をついて恐る恐る降りたり...^^;



階段昇ったり降りたり...Upperはほとんど平らな地面を歩くだけだったのに
Lowerの散策は決して楽ではない。まさに洞穴探検のようである。

このLower Canyon、このような階段があちこちに設置されたのは、なんと90年代後半。
(例の1997年の11人死亡事故の後に階段が設置されたのかな...?)
それまではロープなどを使って自力で内部を散策するしかなかった。
当時はガイドもつかなかったというので、まさしく探検であったに違いない。

1時間ほど歩くと、地上に戻る階段が見えてくる。^^


この階段を昇るのがまたキツくて...^_^;
日頃の運動不足がこういうところでたたってくるわけね...

上下に移動することが多かったこのLower Canyon、Upperと比べてどちらがいいか...
と聞かれても、簡単に返答できないものがある。

個人的にはどちらもよかったからだ。
Upperは確かに混雑していたし、ああ、この場所に自分だけしかいなかったらどんなにいいだろう...と思ったのも事実であるが(笑)それでもやっぱり、あの場所は一見の価値がある。
とにかく美しいからだ。

太陽が真上にあるときにしか見られないというライトビームも、やはり素晴らしく美しい。

けれど、Lowerだって負けずに美しいし、なんといっても探検気分が高まるのが楽しい。
どちらがいいか、やっぱりいえないよね。両方とも素晴らしかったのだから。(^○^)





ちなみに、帰宅した翌日、私の両太ももは筋肉痛でバリバリになっていた。
自宅は2階建ての建物の2階なので、15段の階段を昇ったところに玄関のドアがあるのだが
その階段の昇り降りがツライのなんのって...(涙)
まるで老婆のようによろけながら歩いていたのであった。

確実に歳を重ねている自分というのを認めるのは悔しいので、
さんざん昇り降りしたLowerのあの鉄階段のせいだ、ということにしておこう。(笑)





ポチっとしてってね♪

11 コメント:

まりおまま さんのコメント...

こんにちは^^
新装開店、おめでとうございます^^
いや、いい感じですねえ、とっても見やすいです。
又以前のように楽しみに伺わせていただきます、
こちらこそよろしくお願いいたします^^>

グランドキャニオンにはまだこんなスゴイ世界があったんですねえ。
確かに上があるなら下もある。
両方の世界の魅力を知ってこそのグランドキャニオンなんでしょうね。
いつか行ってみたいなあ。
しかし、登りと同様降りという行為も、
相当の筋肉を使うということの証明でもありましたね(笑)
いや、他人様のことを言ってる場合ではありません、
ワタシも最近ものすごい運動不足、
老化は脚から来るというから、まずはしっかり歩かなければ・・・へへ

mari_ca さんのコメント...

★まりおままさん:
エキサイトは6年くらい使っていたので、その操作にかなり慣れていたのですが、こちらはまだ初心者、手探り状態で操っています。^^;
また時間をかけて学んでいかないと...(笑)

ここから帰ったあとはホントに筋肉痛が酷くて参りました...(笑)
10年前ならこれくらい!と思うのですが、自分の知らないうちに老いは忍び寄ってくるのだなぁ...とつくづく感じましたね...(*▽*)

まっぷん さんのコメント...

おおおおおお!

こんな隙間が入り口!

秘密基地感バリバリですね!

良いな〜俺も行ってみたいです。

ただ、俺も運動不足なんで登れる自信がないです。

せめて…maricaaさんのブログ見て、行ったつもりに…。

maru-tonpi さんのコメント...

まさに大地の裂け目ですね。
こんな場所があるなんて・・・。
長い年月をかけて浸食されたのでしょうね。

だんだんアリの巣に見えてきました。

mari_ca さんのコメント...

★まっぷんさん:
ホント、これが入り口????って感じでした。
つっかえちゃって入れなかったデブいアメリカ人とか絶対いたんじゃないかなーと...(笑)

★maru-tonpiさん:
こんな不思議なところがあるんだなぁ...とホントに思いますねー。
アリの巣...確かに...(笑)

ねこぢい さんのコメント...

たまには、体を酷使してみるのも良いのでは?
おかげで素敵な光景が見られましたね(^^)
こういう自然の風景を見ると、やっぱり人間てちっぽけだなって思いますね。


あ、ブログにお越し頂いた時、コメし忘れたのですが、
トラ子が4月11日に虹の橋へと旅だったのですよ。
ひょっとしたらあちらでランディお兄ちゃんに会っているかもしれませんね(^^)

tetsurow さんのコメント...

長らくご無沙汰致しておりました。
ブログの新装ご開店、おめでとうございます!
exciteとはまた違った、
シンプルで見やすい装いが
とってもイイ感じですね~。
またあらためまして温かくご交流いただきますよう、
どうぞよろしくお願い致します。

アンテロープ・キャニオンって
初めて知りましたが、
いやぁ、ものすご~く神秘的で
素敵なところですね~。
Upperのライトビームはとっても美しいし、
Lowerの探検気分満載な狭い空間にも、
めちゃくちゃ魅力を感じます。
素晴らしい体験をされて、
はるばる遠くまで遠征された甲斐が
たっぷりありましたね。

まさにゃん さんのコメント...

mari_caさん、新しいブログのお知らせ、
ありがとうございます!
早速遊びに来ましたよ~♪

それにしても、息を飲むような美しさですねー。
まぁワラワラいる人たちは置いといて・・・。(笑)
自然の美しさって目の前で見ると、本当に言葉にならないんですよね。
こんな素晴らしいものを見れて羨ましいです!

でもって、素晴らしい自然の美しさを見るには
普段からの体力作りも大事ってこともわかりました。うふふ。
今の私じゃ、きっとここは無理かな・・・。
あぁ、体力つけなきゃ。(^^;)

mari_ca さんのコメント...

★ねこぢいさん:
ホント、体を駆使するという犠牲を払わないと(?)美しいものは見られない、ということなのかも…^^;

トラ子ちゃん…そうでしたか。
残念ですけど、長生きできて、ステキなおうちで一生を終えることができてラッキーな猫でしたね。
確かにあっちでは今頃、ランディお兄ちゃんとお互いの飼い主の話で盛り上がってるかも…(笑)

★tetsurowさん:
エキサイトには長いことお世話になってきたのですが、ちょっと気分を変えたのは正解だったかもしれません。
また新たな気持ちで更新できるような気がしますから。^^

アンテロープはまさに神秘的という言葉がピッタリでした。
とってもアメリカだなぁ…なーんて思ったりも。^^

★まさにゃんさん:
そうなんですよ、まさに人がワラワラ!(笑)
これさえなければもっと感動的だったと思うのに…って、自分もそのワラワラの中の一人なわけですが…^^;
体力は…こういうところに行くとホントに日頃の運動不足を再認識することになっちゃいますね。
どこか行くたびに全身ボロボロ…(笑)

tieta4u さんのコメント...

お久しぶりです
行きたい~
憧れです、こういうとこ
写真でした見たことないけど
今のスタイルならつっかえることなくいけそうだし・・・^^;

mari_ca さんのコメント...

★tieta4uさん:

こちらにも遊びに来てくださって嬉しいです~。^^
しばらくブログから遠ざかってたのですが、環境が変わるとまた面白くなってきたので、またアレコレ書いたり撮ったりしたいと思います。
というわけでまたよろしくです~♪
アンテロープ、ぜひ行ってみて欲しいです。
一見の価値有り、という感じですから。^^